土木にはいくつか種類がある
“土木”と一言にいっても、一般土木や造園土木、鉄道土木、農業土木などいくつかの種類がありますが、この中で土木作業員と呼ばれている可能性があるのは一般土木の仕事をしている人だけです。
造園は植木屋や庭師、鉄道は軌道屋、農業は農家や百姓のほうが一般的です。
一般土木にも、土木作業員の他に建設作業員、現場作業員、土方、土工などいろいろな呼び方があります。土木作業員では堅苦しく文字数が少し多いので、建設現場で「何をやっている人?」と聞かれたときには「土工」や「土方」と答えます。ただ、お客や他の会社の従業員から名前を呼ばれるときには普通の「作業員さん」です。
道路工事、宅地造成工事、砂防工事、トンネル工事、基礎工事など大部分の土木の工事は、一般土木のことを指していると考えて問題ありません。
土木施工管理技士の他に造園施工管理技士、管工事施工管理技士という資格があるように、同じ土木でも造園工事と管工事の二つは他の工事よりも少々専門性が高くなっています。
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一般土木の作業員には複数の職種がある
一般土木の作業員の中には、左官、大工、鉄筋工、とび職など手に職を持っている人たちがいます。これらの人達が土木作業員と呼ばれることはありません。土木作業員と区別するために職人と呼んでいます。
現場で指示している人やダンプを運転している人、建設機械を操作している人も土木作業員ではありません。それぞれ現場監督、運転手、オペレーターという呼び名があります。
土木作業員は何でも屋だ
では、具体的にどんな人を土木作業員と呼ぶのかというと、主にスコップを使って作業をしている人たちです。
建設会社の面接で社長から「土方はバカでもできる」といわれました。他社の現場監督から「どこの国の人?」と聞かれたこともあります。
土木作業員は世間的にも業界的にも、「身分の低い人が行う職業」と認知されています。
でも実際に自分が土木作業員になってみると、単純作業のひと言では片付けられない奥深さをを痛感しました。腕、足、背中、腰、腹だけでなく頭も使います。ダンプの運転、重機の操縦、ペンキ塗り、型枠の設置、足場の組み立て、測量など覚えることが無数にあります。
土木の実務経験20年以上の先輩から「土方は何でもできなきゃいかん」と教わりました。
専門職の人たちがやりたがらない小さな工事でも積極的に引き受けるのが土木作業員です。
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